昨日、私はクラブチームの監督を勤める山口孝徳に質問をした。
「今年の全国小中学生大会で、一番良い走りができたのは誰ですか?」
(私は総合で秀でた選手・・・優勝をした4名のうちの誰かの名前が
あがるであろう、と想像していた。勝手に。単純に)
江越岳也 選手(本日の画像の選手:中学3年生)
それが監督としての山口孝徳の回答だった。
人生の中で何度か体験する岐路(学校受験)。
彼は今、その時を迎え、ゆえに、自転車の練習が十分に出来ていない。
全国大会は5位でゴールとなったけれど、(彼はとても力のある選手。
だから、
本当は悔しかっただろうし、この結果には満足していないに違いない。
私はきっと本人以上に「受験」というシステムに腹がたっていたし、
悔しがっていた。受験じゃなかったら・・・って)。
でも、ゴールをした時の、彼の満足そうな表情を見ていたら
オリンピックや世界戦で優勝を成し遂げ、インタビュー時に
満足し切った&今の力を出し切った表情を見せるアスリートのようだ・・・
と、私は会場にいるのに、何故か、テレビ画面を見ているような感じだった。
礼儀正しく、TEAMの最年長者として、
年下の選手達へのエールも惜しまない。
ったく、少しはマイナスな面も見せてくれたら、いいのに!
もっと甘えてくれたら、いいのに!
もっとわがままを言ってくれたら、いいのに!
と、「いいのに!」がいっぱい出てくるぐらい、
私は彼の生き方に、人間性に、気付き&や学び、が多い。
(私の方がうんと年寄りなのに、お恥ずかしい)
山口孝徳監督に上記の質問の後に、さらに問いてみた
「なんで江越岳也選手が一番よかったの?」と。
受験勉強のために満足に練習ができなかったであろう、
そんな状態でも、スタートラインに並んだ岳也選手。
それは自分に自信が持てた証拠であり、成長した証でもある。
新たな目標を持って、胸を張ってレースに挑戦することは
素晴らしいこと。簡単なように思えるが、
過去に栄光を勝ち取ったことがある選手にはなおさら、勇気がいる。
しかし、全国大会時の岳也選手は、ライバルうんぬんより、
自分の走りを貫くレース展開には十分な見応えがあった。
そこには、「勝ち負け」というこだわりではなく、
他の選手とは違う目線でレースが出来た ただ一人の選手。
終始フォームも乱れず、おそらく、走行中、ミスがなかったと思う。
来年、進学し、高校生になった時「期待を持たせてくれる」一戦になった。
岳也選手、お疲れ様だったね。山口孝徳監督 談
乗りたい自転車をぐっと我慢し、今、自分がやり遂げなければならない
(受験勉強)をきちんと選択できているからこその走りだったんだね。
普通なら、きっとがむしゃらになって
自分を見失ったりもする。私なんか典型的にそうだもん。
でも、あの日の岳也選手はちがう。
ちゃんと自分がわかっているからこそ、優雅に走れていたのだ。
江越岳也選手、本当にお疲れ様でした。
カッコいいだけでなく、この若さでしっかりと
地に足がついた選択が出来るあなたを私は誇りに思う。
本当にありがとう。
それにしても・・・なんと さわやかで、カッコいいのだろうか・・・
山口選手、少しは彼を見習ってみませぬか。。。
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