2007年7月13日金曜日

雨の思い出 〜その1〜


現在、大型で非常に強い台風4号が、
九州地方に被害をもたらせただけでなく、
西日本、東日本と広い範囲で大雨を降らせる恐れが出ています。
皆様、お気をつけください。

今年はまだ公式戦に出場をしていない山口選手ですが、
雨といって思い出すのは、昨年の石川県での全日本です。
雨に泥・・・選手の皆さんも大変だったと思いますが
サポーターも本当に大変なレースでした。

私はスタートから少し登ったフィードゾーンに監督といたのですが
もちろん靴は泥水を含んで茶色に染まり、レース後、私の足は
まるで温泉にでも入ったかのように、ふやけて、そして白くなっていました。

雨で印象深く思い出すレースは、他にもあります。
何年か前の台湾で行なわれたアジア大陸選手権大会でのこと。
台風か豪雨か何かで、コースが荒れてしまい、山口選手は
「よし、この先はしっかり走らないと危ないな・・・」と
右足を地面についた瞬間・・・
流れついた木の破片が、足首付近にぐさりと刺さり、
急遽、現地の救急車で病院に運ばれ、縫合処置を受けました。

が。

国が違えば治療の方針も大きく異なります。
あの時の処置に、必要とされた薬を飲みましたら、
熱は39度近く上がり、身体がだるくなり、発疹が出て・・・
日本チームの監督をはじめ、スタッフの方全員が出走は無理だろう、
そうおっしゃったそうです。

しかし、「ここまで来て、走らないで帰れるものか!」と
スタートラインに並びました。スタートの合図が鳴り響いても
身体に力が入らず、もうろうとする頭と身体で、
それでも、懸命に周回を重ねていきます。

途中、ふらふらの身体で何度も立ち止まり、自転車から降りて
悪路を整備したそうです。
日本チームが、アジアチャンプを保持するために。
(この時の優勝者はトレックの野口忍選手です)

なんとか走り続けているうちに、多量の汗が流れ出て、
徐々に身体がスッキリしてきたといいます。
そして、その汗の匂いが、なんとも言えない薬草の香りで・・・

「よし!この身体なら、行けるぞ!」と再びペダルを回すものの、
その時は既に、最終周回を迎え、結果、4位でゴールとなりました。

申し上げておきますが、私は台湾の医療体制などについて
批判をするつもりは、一切ありません。
あの時、医療チームが最善の治療と努力を、山口選手に
施してくださったことに、私は感謝をしています。

山の中での負傷の際、私が恐れているのは、破傷風になったら困る!
なのです。

治療後、病院でいただいた消毒用の綿棒が大きかったこと!!
チュッパチャプス(←キャンディー)くらい大きいものでした。

雨のレースには、本当に良い思い出がありません。
明日は、そんな雨の日レースアクシデント〜その2〜を
お届けします。お楽しみに!?

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